錦保険スタッフブログ

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【医療保険】先進医療保険は必要なのか?

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こんにちは。

ちょっと前に比べて、先進医療保障という言葉を耳にすることが多くなってきました。
最先端な医療技術は健康保険が適用されず、治療費の自己負担が大きくなることもあって、先進医療に関する保険商品が用意されているわけですが、保険料は高いのでしょうか?誰にでも必要な保障なのでしょうか?
今回は、先進医療の概要と先進医療に対する備えについて考えてみました。




■先進医療とは何?

先進医療とは、厚生労働大臣が定める高度で最先端の医療技術をもちいた療養等であり、いくつかの特徴があります。


●先進医療部分の治療費は全額自己負担

健康保険が適用されず、先進医療にかかわる費用は全額患者負担となるので、一般の保険治療に比べて負担が大きくなります。具体的な額は、医療の種類や医療機関によって異なりますが、特に高額と言われているのが陽子線治療と重粒子線治療です。


●先進医療技術の種類は変動する

個々の医療技術は、将来的には健康保険が適用される可能性もあり、その時は先進医療から外れます

先進医療は、将来保険給付の対象にするべきかどうかについて、適正な医療の効率的な提供を図る観点から評価を行うことが必要な療養であり、有効性や安全性が確認できれば健康保険の適用になります。また医療技術の進歩により、評価が必要な医療技術が新たにでてきたら、先進医療に加えるので、技術数や内容等は固定していません。


●先進医療の実施医療機関は指定されている

先進医療を実施する医療機関は医療技術ごとに定められています。先進医療は、保険給付の対象にするべきかどうかの評価をするため、医療機関へ定期的な報告を求めています。また医療技術ごとの施設基準を設定していることもあり、特定の医療機関でしか治療を受けることはできません


●先進医療は保険治療との併用が可能

先進医療では健康保険が適用される治療との併用が認められています。先進医療部分は全額患者負担になりますが、保険治療と共通する診察や検査などについては保険給付されるので、患者は一部自己負担(3割など)で済み、経済的負担を抑えることができます。




医療保険の先進医療保障はどうなっているの

多くの医療保険に先進医療保障が用意(主契約の場合も特約の場合もあり)されています。先進医療の保障内容は各社で多少の違いはあるものの、おおよそ次のいずれかのような内容になっています。

●先進医療給付金として先進医療による療養を受けた時、先進医療の技術料と同額を保障
●先進医療給付金として先進医療による療養を受けた時、先進医療の技術料と同額を保障、さらに先進医療一時金として先進医療給付金が支払われる療養を受けた時、1回の療養につき所定額の一時金を保障

先進医療給付金には保障期間通算で1000万円や2000万円のような保障額の上限が設定されています。1回の療養ごとに限度額を設定している場合もあります。また、先進医療一時金の内容は保険会社によって異なり、交通費相当額を支払う場合もあります。先進医療保障に関する保険料は、ほとんどの医療保険で年齢に関係なく月々100円程度となっています。

先進医療保障の注意点として、先進医療に定められている医療技術の種類は将来変更する可能性があることを十分理解しておく必要があります。また医療保険によっては保険期間を終身ではなく10年程度の定期(以後自動更新)にしています。この場合、更新時に保険料が変わる可能性もあることを理解しておく必要があります。



がん保険でも先進医療への保障確保が可能

がん保険でも、がんの先進医療を受けた場合の保障があるがん保険や、先進医療による治療を受けた時の費用も含めて、治療費用の自己負担分を保障するがん保険(上限あり)などが多数存在しています。

ただ、がん保険に先進医療保障が付いている場合は、がんの治療を目的とした先進医療のみ保障対象としているので注意が必要です。保険料は医療保険に付加されている場合とあまり変わりません。



■他の保障でも先進医療に備えられる

がん保険にはがん診断給付金という保障があります。がんと診断された時(一部保険では診断されて入院を開始した時)に一時金でまとまった額の給付金を受取れることから、これを先進医療を受けた時の治療費に充当することも可能です。診断給付金の設定を300万円以上にしておけば、陽子線治療のような高額な治療費でも賄うことが可能です。
また、特定疾病保障保険もがん診断給付金と同様に、がんと診断されたらまとまった額の給付金を受取れることから、給付金額を300万円以上にしておけば、がんに関する先進医療へ備えることも可能です。
ただ、がん先進医療保障とがん診断給付金保障、特定疾病保障では月々支払う保険料が異なるので、保障内容だけでなく保険料も含めてどれが最適か判断したいところです。




■まとめ

結局、先進医療の保障は必要か?
先進医療の保障が必要かどうか悩んだ場合は、「何が不安で先進医療の保障を確保したいのか?」「現在加入している保険はどうするのか?」など、もう一度じっくり考えてから答えを出してみるとよいです。
加入している医療保険がん保険に追加で先進医療保障を付加できる場合もあります。
加入して安心できるのであれば、それが最適な選択と思います。




渡部


参考元
www.mhlw.go.jp